そして、あの頃は?

ふりカエルふりかえる_2


その2

シマダクリエイティブに入社してすぐに、自分はとんでもない勘違いをしていたことに気付かされました。
「グラフィックデザインをやる」ということは、「自分の好きな絵がたくさん描けること」だと思っていたからです。
まず、Macが触れない、使えない……。基本操作を教えていただきながらポジフィルムをスキャンしてひたすらキリヌキ作業をする。(当時はカメラマンから画像データではなくフィルムが送られてくる時代でした。)これをしばらくの間続けました。
先輩上司が広告やカタログをつくっているのを見て驚きました。ちょっとしたイラストが載っている誌面を見せてもらいながら「このイラストだけで何十万円になるわけじゃない、演出の一部の部品であって、自分たちがつくっているのは広告誌面全体。それを考えてつくっている。」「誰かが誰かに伝える、メーカーさんが商売をする、その方法をつくっている」と、衝撃を受けました。なんてすばらしいことだと感動しました。

それから、チラシなどの広告制作にほんの少し携わり、刷り上がりをもらって、これは「自分の作品だ」と大事にファイリングしていました。先輩上司と話をしている中で、またもや自分の考えがズレていると思う話がありました。「自分たちは芸術家ではない、自己満足で自分の作品をつくっているんじゃないんだ。」「芸術家気どりで一生懸命芸術作品をつくっても、きっとそれは良いものではない。」


自分が良かれと思っていたことが、まったく見当違いだったことを、すごく反省をして
文字色「誰かと誰かを繋ぐものづくり」を心に刻みました。

「グラフィックデザインの根本的な考え」を学んでからは、自分の中で完結しないこと、独りよがりにならないこと、お客様のお話やご依頼内容をよく聞くこと、そして、わからないことはそのままにしないことなど、仕事に対する取り組み方も変わっていったように思います。

しばらく経ち、回り回ってパッケージのデザインも制作するようになりました。とにかく苦手で、あんなに逃げていたパッケージデザインです。
ブランドのネーミングを考えロゴをつくり、イラストメインのグラフィックにしました。何案もつくり先方の社長へ何度も提案し、ようやく完成したデザインはとても気に入っていただき、売り上げも絶好調だとの声を聞いた時は、「これがデザインだ」と自信になりました。
実際の売り場に陳列されているのを見て、自分が苦手だと思ってきたパッケージデザインで人に喜んでいただくという出来事が、入社時からの勘違いやズレた考えを塗りかえられたと実感し、これから自分が歩んでいく道なのだと感じました。
その頃から、パッケージだけではなく色々なグラフィックデザインの制作で、必ずプランの時点から「誰かと誰かを繋ぐものづくり」「メーカー様のこと」「エンドユーザー様のこと」を想い、創造するように心がけています。仕事がうまくいかない時は、このあたりまえの心がけを忘れてしまっているからだと考えるようになりました。
                                        
つづく

日下

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール

シマダクリエイティブ

Author:シマダクリエイティブ
岡山県岡山市に拠点を置くデザイン制作会社です。
各業種のポスター、カタログ、パンフレット、折込チラシ、パッケージ等の販促ツールの企画・デザイン制作を行なっています。
→WEBサイトはこちら

カレンダー
11 | 2020/12 | 01
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
検索フォーム
月別アーカイブ
カテゴリ
QRコード
QR